ワクチンギャップの解消へ

 

 日本医師会(横倉義武会長)は5月21日、米国研究製薬工業協会とシンポジウム「真のワクチンギャップ解消に向けた予防接種のあり方」を開催しました。

 海外で広く使われているワクチンが日本では未承認であるなどの理由で使えないワクチンギャップが問題となっています。シンポでは日医常任理事の小森貴氏は、日医のワクチンギャップ解消の取り組みを紹介しました。日医は、平成15年から3月に子ども予防接種週間を実施し、予防接種率の向上を図っています。25年1月に7ワクチンの定期接種化を求める署名活動を実施し、予防接種法の改正によって25年4月から3ワクチンが定期接種となり、10月から水痘および成人肺炎球菌ワクチンの定期接種化が予定されています。

 

 小森氏は、ワクチンギャップ解消のために国民にワクチンの効果と予防接種の必要性の啓発が重要と指摘しました。行政医療関係者、メディアが一体となった情報発信と広報活動を求めました。

 WHOアドバイザーのディヴィッド・ソールズベリー氏は、英国における新ワクチン導入の成功事例を報告しました。1990年代初頭に5歳未満の小児にヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチンを接種するキャンペーンを実施し、小児患者の発生がほとんどなくなりました。新ワクチン導入を成功させるための政策として、▽確実なワクチン研究 ▽的確なワクチン選択と評価 ▽サーベランスに基づく副反応の把握 ▽非接種者にワクチンのメリットの啓発−をあげました。

 

 川崎健康安全研究所所長の岡部信彦氏は、日本のワクチン政策を紹介しました。26年度から風しんに関する特定感染症予防指針の施行が予定され、早期に先天性風しん症候群の発生をなくすとともに、平成32年(2020年)までに風しんの排除を目標としています。