厚労相「ネットでプラスに」

 

 長妻昭厚生労働大臣は9日、診療報酬改定に対する基本的考えとして、改定率はネットでプラスの方向で財務省と交渉する意向を示しました。22年度予算編成に当たっては、診療報酬や協会けんぽへの助成を重要項目としてあげる一方で、「自ら無駄を削る姿勢」を重視し、要求事業について事務次官らが点検していることを明らかにしました。

 長妻大臣は同日の専門誌記者との会見で、診療報酬の引き上げの影響が、保険料上昇や患者自己負担の増額という形で国民に及ぶことに懸念を示しつつも、「医療崩壊という事態も、今回の政権交代につながる国民の大きな怒りのひとつである」と指摘しました。

 事業仕分けでの評価結果を受けて配分の見直しに着手し、周産期医療や小児科、外科、急性期、病院勤務医への手厚く診療報酬を配分するとした上で、改定率について「本体部分はもちろんプランにし、ネットでもプラスにしていく。そうでなければ、今の医療が抱える問題をくい止めることはできないと考えている」と述べました。

 改定率の具体的な数値への政務3役の見解は、「今後、財務省との交渉のなかで示していく」として明言を避けました。22年度予算における重要な項目としては診療報酬のほか、協会けんぽへの助成、肝炎対策、子ども手当て、生活保護の母子加算、年金記録問題への対応をあげました。

 一方で、長妻大臣は、必要な予算を獲得するためには「自ら無駄を削るという姿勢」が有効と強調します。11月30日に行政刷新会議は、仕分け対象外の類似事業についても見直すよう「重複の排除」「モデル事業の見直し・排除」など11の指標を決めましたが、大臣はこれに基づき厚労省分の事業について事務次官を中心とする「無駄削減・業務改善チーム」を設け検討中と説明しました。