大学の保健師教育は選択制に

 

 

 文部科学省の「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会」(座長=中山洋子・福島県立医科大学看護学部長)は8月18日、第一次報告を公表しました。現在は必修である保健師教育について、大学による選択制を導入する方向性を示しました。同検討会は議論を続け、年度内に最終報告をまとめる予定です。

 看護系大学は平成4年に「看護師等の人材確保の促進に関する法律」の施行等を契機として急増し、今年3月には看護師国家試験の合格者に占める大学卒の割合が初めて2割を超えました。

 現在、大学の4年制の学士課程教育においては、看護師と保健師、また大学によっては助産師要請のための教育も行っていますが、学生は増加する一方で実習施設が減少するなどして、実習施設の確保が困難となる実態があります。またカリキュラムが過密化した大学も生じています。臨地実習の在り方の見直しや教育内容の工夫の必要性について課題が指摘されていることから今年3月に検討会が発足しました。

 第一次報告では、従来は学士課程で学ぶ学生には必修とされていた保健師教育について、@学士課程では行わずに看護師教育に特化A従来通り、保健師教育も必修B希望する学生は保健師教育も受けられる選択制−の3つのカリキュラムのいずれかにするかを大学が選択できるようにすることが適当としています。

 今後、同検討会は学士課程にふさわしい新たな看護の基礎教育カリキュラムの具体的内容などについて検討を続けます。医師と看護師等の適切な役割分担等にも対応するため、基礎教育カリキュラムの見直しとともに大学院における高度な専門職養成についても検討を行おうとしています。最終的には年度末に報告書をまとめる予定です。