開業医の手取り1469万円 (日医)

 

 日本医師会(唐澤祥人会長)は10月10日の会見で、個人立診療所開設者(55〜59歳)の手取り年収は1469万円で、同年代の病院勤務医の平均手取り収入1200万円と比べ、格段の差はないとする調査結果を示しました。また、40歳代で比較しますと、診療所医師の勤務時間は病院勤務医よりも長いとする調査結果も公表しました。診療所医師が病院勤務医より収入・労働時間で恵まれているとの見方に反論しました。

 調査結果によると、55〜59歳の平均事業所得は2043万円です。そこから設備投資借入金返済や退職金積み立てなどを除く実質的な手取り年収を計算すると、1469万円になりました。同年代の勤務医よりも270万円ほど多い額となっています。診療所開設者の平均年齢が59.4歳であるので、55〜59歳のデータを使いました。中川俊男常任理事は「勤務医と比べて格段の差はないと思う」との見解を示しました。

 ほかの年代でみると、50〜54歳210万円、40〜44歳300万円、診療所開設者の手取り収入が勤務医よりも多かったですが、45〜49歳でほぼ同じでした。また、全年齢平均の1100万円弱は、中小企業の経営者や金融・保険業と同水準であることも示しました。

 診療所の医師の勤務時間は、30歳代では週平均51.1時間で同年代の勤務医とほぼ同じ、40歳代では55.6時間で勤務医の49.6時間よりも長く働いていました。なお、勤務時間には休憩時間と自己研修の時間を差し引いています。

 また、週60時間以上働く人の比率をみると、40歳代でも50歳代でも3割前後となっており、40歳代では全産業平均と比べて長時間労働の比率が10ポイント以上高くなっています。労働時間が増えた理由としては「診療外業務が増えた」との回答が7割、「インフォームドコンセントの時間」との回答が5割を超えています。