地域格差是正に向け報告書 (がん医療)

 

 厚生労働省の「がん医療水準均てん化の推進に関する検討会」(座長=垣添忠生・国立がんセンター総長)は3月29日、がん医療の地域格差是正に向け(1)がん専門医等の育成(2)医療機関の役割分担とネットワーク構築(3)がん登録制度(4)情報の提供・普及の4点を骨子とする提言を盛り込んだ報告書をまとめました。同検討会第3次対がん10ヵ年戦略や健康フロンティア戦略を受け、厚労相の懇談会として設置されたものです。提言の概要は以下の通りです。

 (1)については、特に化学療法・放射線療法を専門とする大学講座の設置や学会等の協力による専門医の認定基準の作成、国立がんセンター等での研修の充実が必要です。

 (2)については、二次医療圏に一ヵ所を目安に都道府県知事の推薦にもとづき厚労相が指定する地域がん診療拠点病院(今年1月現在で全国に135施設)は、指定数ゼロが7県あります。そのため、拠点病院制度の在り方を見直し、指定要件の明確化や診療報酬のインセンティブ等を検討します。また拠点病院のネットワークを構築するため、@早期診断に重点を置く「地域がん診療拠点病院」(二次医療圏に1ヵ所程度)とAがん進行期の標準的治療を担う「都道府県がん診療拠点病院(仮称)」の2段階に階層化し役割分担を明確化します。拠点病院間と一般医療機関との病病・病診連携推進や医療計画への明記が必要です。

 (3)については、拠点病院を中心に標準形式に基づく院内がん登録の促進や院内がん登録データの地域がん登録事業への活用が必要です。

 (4)については、地域がん診療拠点病院の標榜制度導入の検討や医療相談室の機能強化、患者団体からのヒヤリングを踏まえ、がん情報を提供する「がん情報センター(仮称)」の設置を検討します。